1、保険価額の算出方法(評価法)

 一般的な火災保険で建物の保険価額といえば時価額をいいます。
それにはその建物の現在の再調達価額を算出し、それから経年減価額を控除します。これを算式にすると以下の様のなります。

     時価額=再調達価額-経年減価額

 上の算式により保険価額が算出されます。次に具体的な説明にはいります。

@再調達価額の算出
 まず、再調達価額(ここでは現在の新築費と言い換える事にする。)を算出します。それには、材料費及び人件費の把握が必要となりますが、一般的には積算資料(財団法人 経済調査会発行「月刊積算資料、建築資料研究社発行積算ポケット手帳等)を参考に材料費を算出し、人件費を付加して新築費を算出します。
A経年減価額の算出
 次に経年減価額を算出します。経年減価額とは新築後の使用での価値の減少を意味します。これを算式にすると以下のようになります。

      経年減価額=再調達価額×減価率

 減価率を算出するにあたっては、推定耐用年数、最終残価率、新築後の経過年数の把握が必要となります。推定耐用年数とは建物が何年使えるかの年数で、一般に木造建物なら50年前後といわれています。最終残価率とは推定耐用年数に達した時点での残存価額の割合のことで、建物では20%程です。(ただし、個々の建物の状態によります。)
 以上の事から減価率は以下の算式で求める事ができます。

      減価率=経年減価率(1年)×経過年数
      経年減価率(1年)=100%−最終残価率(20%)/推定耐用年数

               戻るトップに戻るお問い合わせ

 保険価額の算定は損害保険鑑定において一番重要です。しかし、鑑定人も新人の頃は損害額の方にばかり注意がいってしまい、保険価額の算定がおろそかになってしまうことがあります。その場合、損害額と保険価額の関係がおかしい(全焼ではないのに損害割合では全損となってしまう等)鑑定書になってしまいます。
 さて、ここでは建物を例にとり保険価額の算出方法を説明します。家財や什器・備品などの動産も基本的には同じです。商品だけが再調達価格(経年減価額を控除しない)となります。